「腕時計の電池とバンドを換えてください」とご来店のおじいちゃん
電池交換はすんなりとできたものの、バンド交換の際、腕周りのサイズに合わすのですが、
新しくする金タイプのバンドの駒はずしに手間取って、お時間がかかってしまいました…
『時間かかってすみません(;^_^) 』とお伝えすると
「いやいや、大丈夫 それよりもココに来た時の想い出があって…」とお話を始めてくれました
「昔にお邪魔したときに、今日も音楽かかってるように、その時もジャズがながれてたんやわ
私はジャズが好きで、なかなかジャズがかかってるお店なんてなくてな」と
それから腕時計が止まったり、バンドが傷んだりしたときに、理由を付けて来て下さるという
「体調も崩して杖をつくようになってしまったけど、こうして時計直してもらってジャズをココでも聴きたくて電車ひと駅やけども乗ってくるんですわ」
そう言って、杖をつきながらゆっくりを青山町駅に向かわれたおじいちゃん
止まっている(動いていない)腕時計が5~6本あるらしく、また来たいから一本ずつ持って来て下さるという…
ふと、思いました
こうして何気なしにかけてるジャズも、ひいおじいちゃんから(101年前)から続く時計屋としても、ウチのお店も何だか役割があるんやな~としみじみ思いながら、おじいちゃんをお見送りしました
おじいちゃん、腕時計待ってますよ
ダイヤモンド神山店主:神山幸久 拝
